山田流はまっすぐ座って、生田流は斜めに座るというのだけれど・・
こんにちは♪ 桐の音楽院主宰の梶ヶ野亜生(カジガノアイ)です。
今日は最近すこし考えてることを書いてみようかとおもいます。独り言的な文章になりますので、興味のある方だけどうぞ。
学校などの教科書では、箏を弾く姿勢について、このように書かれてます。
生田流 ☛ 角爪 ☛ 膝を斜め左に向け、斜めにすわる
山田流 ☛ 丸爪 ☛ 膝を楽器にたいして正面に、まっすぐ座る
これは流派の違いを見た眼で分かりやすいためか、教科書にも載っているし、試験にもチラホラでたりします。知識としては知っておいて欲しいなと思うので、私も学校での講義などでは、教えたりしています。
が
私は生田流なので斜めに座るタイプなのですが、、、
この斜めに座りつつ、長時間弾くと腰がいたーーーい( ;∀;)
椎間板ヘルニア歴のある私は、お稽古が長時間続くときはできるだけまっすぐ座ってます。体に負担をかけないように。立奏台(椅子に座るタイプ)だからできるのかもしれませんね。椅子を少し低めに設定して、足は立奏台の下に潜り込ませる感じでしょうか。
なので、箏にたいしてあまりに浅い角度で斜めで弾いてる方や成長過程の子供ちゃんたちのお稽古をみると、腰大丈夫かしら・・とか、ちょっとだけ心配になります。なぜなら自分が整体にいったりすると「かなり体がねじれてますね~~」と心配されるからです。
ちょっともう少し考えると、角爪だから斜めに座るというのは、爪の当て方の考えにもよるのかなと思います。昔私はこう聞いたような気がしてます。「爪の先の三角形の部分を当てるようにひいてね。」と。
でも最近私自身教えるとき、ビギナーズの方には爪は糸に対して平行に近い形で当てた方が、強い音でるよーとおしえてます。(斜めに入れると雑音がでたり、体の重みをかけにくいためです。)
だとしたら、まっすぐ座ってもいいんじゃないの???と、チラリとおもったりもします。17絃など、さらに体の重心を爪にかけないといけない場合は、楽器に対してまっすぐの方もおおかったりしますもんね。
と思いながら・・この前大学の教職必修科目を教えてる身としては生徒に基本情報が与えなければいけないので、「生田流の座り方は斜めよ~」と伝えてます。でもそんな自分に違和感を感じてみたので、ブログで書いてみました。
箏をおしえてらっしゃる皆様方はどう伝えていってるのでしょうか・・・??
無料体験レッスンについて
こんにちは♪ 桐の音楽院主宰の梶ヶ野亜生(カジガノアイ)です。
春になって、新しいことを始めたい方がおおいのでしょうか!?
最近体験入学の方がたくさんいらっしゃってます😊
箏や三味線に興味をもってくださるなんて光栄です。うれしいです♪
先日は一度うちに来てくださった親子連れのかたがいらっしゃったのですが、通学路に近いということで、別の教室でも無料体験レッスンをされました。そしてそのまま入会!
桐の音楽院では各教室無料体験レッスンをしてます。もし何箇所か興味がある教室があれば、その教室分だけトライしてみてください。生徒さん方のご都合、そして先生との相性ももちろんあるかと思います。初めての事を始めるときはいろいろ不安があったり、迷うこともありますよね。ご自身が納得のいく教室をお選びください。
桐の音楽院では現在
主宰梶ヶ野が担当します竪馬場本部教室、隼人サンアモリ教室の他
鴨池教室(担当桜井先生)
小松原教室(担当上ノ町先生)
上町教室(担当岩根先生)
郡元電停前教室(担当寺師先生)
鹿屋教室(担当飛石先生)
川内とどろき教室(担当新屋先生)
宮崎高原教室(担当米沢先生)
など9箇所のお教室があります。
ご自身の自宅や通勤、通学路に近いところも加味し、ご希望があればお気軽に連絡ください。
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♪♬♩ 桐の音楽院 問合せ先 ♬♪🎶♬
℡:090-9845-1720 / FAX : 099-222-6873
(月~金:9時~20時 土:9時~16時)
e-mail:kirinonegakuin@gmail.com
※お稽古中は電話に出られない事もあります。
ご用件と都合の良い時間帯を留守番電話に残して頂ければ幸いです。
折り返しこちらより電話致します。どうぞよろしくお願いいたします。
【質問】箏の各部名称をしりたい!(再掲追記有)
【質問】箏の各部名称をしりたい!の前に、箏に縁のある動物といえば!
youtubeにも同内容あげました。こちらもご参照ください(2020年2月7日追記)。
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箏の各部名称はある動物にちなんでつけられてます!
それは『龍』
箏はその昔、中国から伝わりました。中国では皇帝はその権威づけとして龍を自らの象徴としたそう。
日本でも、古事記に琴は大事な宝物の一つとしてでてきたりもします。このお話はかき出すとながくなりそうですので、また別記事にしたいと思います。
いよいよ箏の各部名称、まずは全体から
全体像をみてみます。
ざくっと三つにわけて、箏を演奏する時すわる側(写真左)。写真ですと白四角でかこってる左部分。これが竜頭(りゅうとう)。反対側右四角部分、これを龍尾(りゅうび)。この頭と尾にはさまれてる間を(龍)甲(りゅうこう)といいます。
箏の名称、龍頭部分
龍頭に近寄ります(下写真)。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、糸がでている金色の〇パーツ。これを龍眼(りゅうがん)。龍頭部、上部側を龍額(りゅうがく)。そして箏を立て掛けた時一番下の部分になるところ。奏者からみて龍頭部の一番右端側面部を龍舌(りゅうぜつ)といいます。
この龍舌部は職人の腕の見せ所でもあったりして、高価なおことだと蒔絵だったり、螺鈿などの緻密な細工が施されてます。また箏の名前をいれたりもしてますね。壊れやすいパーツでもありますので、ここを保護する意味で用いられてるのが口前カバーになります。音の鳴りを遮りますので、本番ではこのカバーは取り外します。
箏の名称、龍尾部分
そして龍角と反対側の糸を支えるパーツを雲角(うんかく)。糸をしめる際に楽器に一番負担がかかってしまう部分を保護するのが尾布(おぎれ)。この尾布と口前カバーはお揃いの布を使っておしゃれ気分を満喫します(笑)
箏側面部
写真はありませんが、箏の側面は磯、そして裏側は龍腹(りゅうふく)。
それぞれが体の名称にちなんでるのでわかりやすいかなと思います。
参考にされてください。
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箏についてもっとしりたい!そんなあなたに関連記事はこちら↓
【質問】箏の寿命は?メンテナンスは?
【質問】箏の寿命は?
30年ほどといわれております。
ただ我が家にある箏は私の母の代からつかってるものもあり、それらはゆうに30年以上はたってると思われます。あくまで私感ですが、練習箏として自宅で使う分には50年位は使えるのではないかなと思います。
300年以上たっても現役で使われ続けるバイオリンなどと違って、短いような気もしますが、大事に使って長持ちさせましょう。
長持ちさせるために購入時気を付けたいこと
木目が詰まってないものも寿命が短いといわれてます。ですので出来るだけ木目が綺麗に詰まっており、持った際に重量を感じるものを選ぶのも大事かもしれません。
長持ちさせるために通常気を付けたいこと
箏の素材は桐、つまり”木”です。太陽の光にあてすぎると枯れてしまいます。直射日光は絶対にさけてくださいね。
【質問】コト、琴、箏って違いはあるのですか??
【質問】コト、琴、箏って違いはあるのですか??
そう、前々から私たち邦楽に携わる人間にとっては、表記に頭をなやませるところ。
【答え】アリマス!!実は全部違う楽器のことをさしてます!!
私たちがよく目にする楽器の「こと」は「琴」という漢字を当てはめてます。が、この「琴」という楽器はちょっと違う楽器のことだったります。さらに言えば、「コト」も「箏」も全部違う楽器のことです。
では順をおっていきます。
私たちが現在通常つかってる”こと”はどれ??
これは「箏」
呼び方も「こと」です。じゃあ、私たちが通常つかってる漢字の「琴」はどんな楽器なの??と思いますよね。
「琴」はこれ!
これは中国の七弦琴になります。画像がなかったので以下URLからおかりしてきました。有難うございます。謝謝。
「箏」と「琴」の違いは?
では私から質問。この二つの画像をみて何が違うとお思いでしょうか?
「柱」がその違いになります。「箏」には”柱”がありますね。「琴」には”柱”がありません。
ただ・・・(これがさらにややこしげ)例外がありまして、和琴のように柱はあるのに、「琴」の漢字を当てはめてるものもあります。
(↑これ和琴)
この情報はさらっとスルーしてください(笑)
じゃあ、「コト」は??
今では、”コト”というのは13絃の箏をさしますが、古代では”コト”というのは弦楽器の総称でした。ですので、”箏”も”琴”も”琵琶”も”コト”。源氏物語のなかでは、『箏のコト』『琴のコト』『琵琶のコト』という呼び名でそれぞれを区別しています。今の言葉でいえば、『箏という楽器(コト)』という感じですね。
コトコトコトコト、といっぱいでてきて、ちょっとこんがらがった方のために復習。
まとめ
コト:古代において、全ての弦楽器を指す総称名。
琴:柱を使用しないタイプの細長共鳴胴に糸をはったもの(但し”和琴”など例外有)
箏:音の高低を柱で調整する細長共鳴胴に糸をはったもの(現在メジャーに使われてるのがこれです。)
個人的なつぶやき
邦楽器をやってる人達ではなんとな~く認識されてるこの事実ですが、一般的にはまだまだ「箏」の認知度がひくいのが実情。この漢字をつかうと『そう??ショウ??って読むの??よく見るタイプのおことなの?』などなど聞き返されるのが常。ですので、桐の音楽院での広告などでは「琴」を使ったりもしてます。
毎回毎回、この漢字問題にはちょっと頭をひねったり、都度担当の方に説明したりもするのですが・・・・。今現在では、「わかればどっちでもよい!!!」という個人的見解にいたってます(笑)。
ですが、学術的に研究されてる方からしたら「とんでもない!!!」というご意見もあるでしょうし・・悩むところです。他の皆様方はどうしてるんだろう。ちょっと気になります。もしご意見ありましたら、ご教授くださいね。